History大学の歴史

2003-2011

4学部を擁する
表現の総合大学へ

2006年、京都精華大学にデザイン学部とマンガ学部が誕生。人文学部、芸術学部とあわせて4つの学部を有する「表現の総合大学」となる。評価はさらに高まり、世界的にも知られる存在となった。しかし、一方で、少子化による受験生の減少がいよいよ始まり、社会の実学・実利志向が強まるなか、組織の問題点や矛盾、教育方法の限界なども顕在化し始める。精華は、これまでの教育プログラムやプロジェクトについて見直しを図り、改めて「表現」を武器に社会や国際的な舞台で活躍できる人材の育成を目指して、試行錯誤を繰り返し始める。

2003年度(平成15年度)

  • 2003年 4月

    • ・学校法人木野学園から学校法人京都精華大学へ法人名称を変更。法人分離の際は、京都精華大学の校名変更の可能性が高かったため、法人名は「木野学園」としていた。しかし、「京都精華大学」の校名を存続できることになったため、より強く大学名をアピールできるよう法人名も統一した。
    • ・人文学部文化表現学科、社会メディア学科開設。入学定員は文化表現学科90名、社会メディア学科110名、環境社会学科150名と合わせて人文学部は350名。
    • ・文化表現学科は、古今東西の文化・芸術表現・芸能・民族文化に関わる全てを研究対象とし、多様化する文化および文化表現を見据えて、伝統と現代の両面(時間軸)、さらに国と地域(空間軸)からアプローチするのが特徴。カリキュラムは「文化表現の理論群、歴史群、諸領域群」の3つを相互関連的に学ぶよう設計された。
    • ・社会メディア学科は、現代社会が抱える問題群に、政治・経済・社会・文化といった多様な視点から迫ることを目的とする。現代社会やメディアに関わる全てを研究対象とし、マスメディアの情報を取捨選択する知性、自らメディアを活用して発信するノウハウを身につける教育内容となった。カリキュラムは「現代社会の思想群、構造群、現場群」の3つを相互関連的に選択して、問題を具体的に解明するようデザインされた。
    • ・大学院芸術研究科博士課程後期課程を開設。入学定員は5名。これに伴い、修士課程は博士前期課程とした。後期課程は、芸術の領域が従来の古典的な枠組みから脱却し、新しい表現の創造に向けて拡大しつつあることを背景に、領域にとらわれない専攻として開設。表現ジャンルを超え、また制作と理論を結合した、新しい芸術を実践的に構築し、研究する。
  • 6月

    • ・同窓会「木野会」近畿支部設立。
  • 11月

    • ・本館増築が竣工。
    • ・イギリス・グラスゴー美術大学と学生交換協定を締結。
  • 12月

    • ・アメリカ・カリフォルニア美術大学と学生交換協定を締結。
    • ・アメリカ・ニューヨークのクーパーユニオンと学生交換協定を締結。

2004年度(平成16年度)

  • 2004年 4月

    • ・大学院芸術研究科改組。2003年度に、博士後期課程を「芸術専攻」1専攻として開設したが、2004年度から博士前期課程も造形専攻とデザイン専攻を「芸術専攻」1専攻に。また、芸術を志向する学生の裾野の広がりを受け、芸術研究科においてもこの要望に早急に応えていくため、前期課程の定員を20名から25名に増員した。また、芸術専攻は、ファインアーツ、デザイン、メディアの3領域で構成。制作・理論を問わず領域の異なった複数教員による合同指導体制とする。
    • ・人文学部教育推進センター設置。学部、研究科までの教育に関し、情報収集を行い、教育の質的向上のための提案を行うことを主な目的とする機関である。授業評価や教職員の能力資質向上、国際主義・人間形成などの本学の建学理念実現のための調査研究、提言も行う。入学予定者対象の「入学前教育」や日本語の読解力と表現力を高める1年生対象の「日本語リテラシー」など、本年度から始まった特色ある教育の実践も担当。センター長に澤田昌人(人文学部教員)が就任した。
    • 嘱託教員制度導入。これまで非常勤講師という雇用枠しかなかったが、「日本語リテラシー」科目について、嘱託教員(教育推進センター所属)の任期付き雇用を行った。
  • 5月

    • ・「CUMULUS(クムルス)」に加盟。クムルスはヨーロッパを中心とした美術、デザイン、メディア系大学の連合である。日本からは初めての正式加盟となった。
  • 7月

    • ・文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)に人文学部の環境マネジメント実践教育が採択。学生による社会貢献の実践教育が「教育方法の工夫改善」の分野で評価された。
    • ・京都精華大学環境ソリューション研究機構開設。京都市中心部の烏丸御池付近の施設を借用し、環境関連の研究機関として設置した。開設の目的には、①地球や地域における快適な環境をつくるための問題解決方法を提案・実現する、②環境や資源の南北格差を改善する方法論を提案・実現するというふたつを掲げた。代表に中尾ハジメ学長が就任し、この目的に沿って、「環境ビジネス研究所」「環境マネジメント研究所」「環境建築研究所」の3研究所を設置。私立大学学術研究高度化推進事業のオープン・リサーチ・センター整備事業に採択された。
  • 9月

    • ・障がい学生支援室開設。障がいのある学生のためだけでなく、障がいのある学生と共に何ができるのかを考え、模索していくこと、本学における障がい者理解の認識を深めることを目的に設置された。現在まで継続して、聴覚障がいのある学生のための講義を要約筆記するノートテイク学生の募集、講習会などのコーディネート、授業で使用する教材用ビデオの字幕の作成、視覚障がいのある学生のための授業資料の点字化、対面朗読、書類の代筆等の支援を行っている。
  • 10月

    • ・京都国際マンガミュージアムの原型となるマンガ・アニメ文化の研究施設の設置構想を京都市と本学が発表。マンガ資料の所蔵と研究施設を確保したい本学と、中心市街地に生涯学習や観光・産業振興の拠点設置を考える京都市との意向が一致して、ミュージアム設置が決まった。機能は、図書館・博物館機能、生涯学習機能、研究機能、人材育成・新産業創出機能の4つを備えることとした。
    • ・フィンランド・ヘルシンキ芸術大学と一般協定を締結。同大学は、スカンジナビア最大の芸術大学で、CUMULUSの拠点校でもある。
  • 12月

    • ・「shin-bi(シンビ)」開設。四条烏丸の商業施設「COCON烏丸」3階にある、ショップ、ギャラリー、ワークショップ・スペース「Studio KINO」を持つ学外アートスペース。本学が教育機関として携わってきた多くの要素を、商品やサービスとして多くの人に提供することを目指した。映像メディア研究所のエクステンションオフィスも併設。
    • ・京都市と本学の間で、マンガミュージアム構想が固まったのを受け、「京都国際マンガミュージアム(仮称)構想」策定フォーラムが開設予定地の旧龍池小学校の講堂で開かれた。河合隼雄・文化庁長官の基調講演のあと、本学の中尾ハジメ学長を座長として、寺脇研・文化庁文化部長、槇村久子・京都女子大学教授、石原義正・俵屋吉富会長、漫画家・大和和紀氏の代理人である加藤芳枝・講談社チーフエディターが「京都から発信するマンガ文化」というテーマでパネルディスカッションを行った。
  • 2005年 1月

    • ・芸術学部がアメリカ・ロードアイランド美術大学と学生交換協定を締結。
  • 3月

    • ・就職部主催第1回「北山からの熱い風」開催。主に首都圏のクリエイティブ系企業への就職支援事業で、本学の学生が合同で東京に出かけ、企業に作品のプレゼンテーションを行う。東京・南青山「モーダポリティカ」を会場に参加企業を募って学生との面談等を行う。デザイン・映像・出版関連への就職を希望する学生らが参加した。参加企業98社、参加学生68名。
    • ・「清風館」が竣工。人文学部の授業が行われる大小講義室のほか、自立学習をサポートする「学習支援ルーム」が設けられた。

2005年度(平成17年度)

  • 2005年 4月

    • ・地球環境大賞優秀環境大学賞を受賞。フジサンケイグループ主催の地球環境大賞は、環境保全の取組みに対する日本最大の顕彰制度。本学の環境マネジメントシステムが、他に例がない取組みとして高く評価される。
    • ・「自由自治」の石碑建立。京都精華大学の教育理念である「自由自治」の精神を後輩へと引き継いでいくために、同窓会木野会がこの言葉を刻んだ石碑の設置を提案し、2004年末より寄付を呼びかけ、悠々館横に立てられた。石碑横には、「自由自治」の理念の提唱者だった初代学長・岡本清一の言葉が添えられた。 4月24日に開催された石碑の除幕式には岡本夫人をはじめ、卒業生ら約60名が参加。除幕式の後には「岡本清一生誕100年記念講演会」が同志社大学で開催され、鶴見俊輔氏の講演等が行われた。一方で、この石碑建立には「理念の押し付けは本当の自由ではない」という意見が出たが、こうした意見の対立が明らかになることもまた、精華の自由自治の証である。
    • ・役職手当ならびに委員会手当制度が導入される。
    • ・インドネシアの斜めロクロ産業振興センターを、本学芸術学部・陶芸専門分野の教員が中心となって完成させた。
  • 5月

    • デザイン学部ならびにマンガ学部開設、および芸術学部に素材表現学科ならびにメディア造形学科開設を文部科学省に届け出、受理される。これによって、芸術学部一学部の中にあった造形学科・デザイン学科・マンガ学科が、それぞれ、芸術学部・デザイン学部・マンガ学部に分かれることになった。
    • ・今回の再編は、転換期の只中にある社会において、拡大を続ける現代の芸術表現に応えることを目的としたもの。芸術表現の領域では、その方針、卒業生の進路などもきわめて多様化しており、これまでのように一学部のままでは、各領域の専門性を高め、特色ある運営を実施することは難しくなっていた。そこで、学部を3つに分け、デザインやマンガには、社会からの要請や最前線の表現や創作を大学教育の中にバランスよく取り込むことができるよう、教育課程の再構築を行い、学生が多数の経験豊富なプロフェッショナルから学ぶことができるようにした。芸術学部は芸術表現、ファインアートへ向かう学部としての特色を強化した。
  • 7月

    • ・文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)に芸術学部の伝統産業との連携教育が採択される。芸術学部が25年間継続してきた京都の美術工芸を中心とする連続講座および学外実習の実施実績が、大学と地域社会との連携を推進する優れた取組みとして高く評価される。
  • 9月

    • ・デザイン学部ならびにマンガ学部、および芸術学部素材表現学科ならびにメディア造形学科開設に伴う収容定員変更の申請が認可される。入学者数は芸術学部254名、デザイン学部214名、マンガ学部201名。
  • 10月

    • ・同窓会「木野会」九州支部設立。
  • 12月

    • ・在学生と卒業生の交流会「せいかだいすきはなさんかい」を、同窓会「木野会」と学生自治会の共催により叡山閣で開催。
    • ・杉本修一理事長が退任。
    • ・中尾ハジメ(片桐充)学長が理事長に就任。学長任期の2006年5月24日まで理事長と学長を兼務。
    • ・「京都国際マンガミュージアム(仮称)」記念フォーラム開催。2004年の策定フォーラムに続いて、地元に向けて開催。開設予定地の旧龍池小学校の講堂で開かれ、中尾ハジメ学長や星川茂一・京都市副市長らがパネル討論を行い、河合隼雄・文化庁長官や杉井ギサブロー氏も講演を行った。
  • 2006年 1月

    • ・人文学部人文学科廃止記念行事開催。2005年度で廃止される人文学科を記念したイベントを人文学科の学生たちが中心になって企画した。人文学部元教員で、社会学者の上野千鶴子・東京大学教授と笠原芳光(本学名誉教授)の対談、詩人の谷川俊太郎氏と片桐ユズル(本学名誉教授)の対談のほか、記念誌刊行や「精華人大集合イベント」も開催された。
    • オランダ・リートフェルトアカデミーならびにユトレヒト芸術大学と学生交換協定を締結。
  • 3月

    • ・新給与制度導入凍結。理事会が評価制の導入(新給与制度)を検討したが、本学の民主的な土壌と合わないなどの判断から、本給への導入は見送られた。ただし、この際に管理職手当を拡充。それまでは学長・事務局長のみだった手当を部課長にも適用することになった。
    • ・就職部主催第2回「北山からの熱い風」開催。会場となった表参道のギャラリーには約170の企業が集まり、人事担当者やクリエイターたちが学生の作品を熱心に見て、制作物への質問や就職に関する貴重なアドバイスを送った。
    • ・韓国の大邱大学と一般協定ならびに学生交換協定を締結。
    • ・アメリカ・ニューヨーク州のバードカレッジと一般協定ならびに学生交換協定を締結。

2006年度(平成18年度)

  • 2006年 4月

    • ・デザイン学部ならびにマンガ学部、および芸術学部に素材表現学科とメディア造形学科開設。3つの学部も以下のように再編された。 ①芸術学部は、創造表現をより深く探求する新体制の構築を念頭に、造形学科が洋画、日本画、立体造形の3コース、素材表現学科がテキスタイル、陶芸の2コース、メディア造形学科が版画、映像の2コースに再編。 ②マンガ学部は、マンガ、アニメーションを体系的・総合的に学ぶという目的を掲げ、マンガ学科がストーリーマンガ、カートゥーンの2コース、マンガプロデュース学科とアニメーション学科が各1コースで構成。 ③デザイン学部は、デザインの現場に直結した教育プログラムを実現することをコンセプトに、ビジュアルデザイン学科がグラフィックデザイン、イラストレーション、デジタルクリエイションの3コース、プロダクトデザイン学科がプロダクトコミュニケーションデザイン、インテリアプロダクトデザインの2コース、建築学科が建築コースの1コースで構成。
    • ・客員教授制度が導入される。
  • 5月

    • ・中尾ハジメ(片桐充)学長が退任。
    • 島本浣(芸術学部教員)が学長に就任。2002年に芸術学部教員に就任し、芸術理論系科目を担当していたが、在任わずか4年で学長に選任された。任期は2010年5月まで。
    • ・ドイツ・カッセル芸術大学と一般協定、学生交換協定を締結した。
  • 8月

    • ・文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)に人文学部の「考えるための『日本語リテラシー』教育」が採択される。「日本語リテラシー」は人文学部1年生を対象に、日本語の読解力と表現力を養うことを目的として教育推進センターが担当する必須科目。特色GP3年連続となる採択実績は山口大学、慶應義塾大学と本学の3校のみ。
  • 9月

    • ・AGI(国際グラフィック連盟)デザイン総会が9月26日から30日にかけて開催される。AGIは世界各国のトップレベルのグラフィックデザイナー連盟で、28カ国360名が加盟。総会は毎年、世界各地の都市で開催されるが、18年ぶりの日本開催となる2006年は東京と京都で開催され、本学が京都会場となった。テーマは「日本文化と伝統」。本学ではキャンパスや叡山閣を会場に、韓国の元文化部長官、イ・オリョン氏による基調講演に始まり、 海外作家57名、日本作家19名が参加した「掛け軸展」、浮世絵版画・水引・風呂敷を実演紹介する講演会、ソール・バス氏、亀倉雄策氏、田中一光氏など著名デザイナーをしのぶ「AGI法要」など、さまざまなプレゼンテーションやパフォーマンスが行われた。オーガナイザーは、日本を代表するグラフィックデザイナーの浅葉克己(本学デザイン学部客員教授)と福田繁雄氏。イベントにはデザイン学部の在学生らが運営ボランティアとして参加した。
  • 11月

    • ・大学祭「木野祭」3日目が中止。「木野祭」2日目に学内で乱闘・傷害事件が発生したため最終日を中止した。
    • 京都国際マンガミュージアム開館。市内中心地にある旧龍池小学校の校舎を改築し、本学と京都市の共同事業として開館した。来館者が自由に閲覧できるマンガ本や関係資料約20万点を収蔵する。校庭跡地を利用した人工芝の野外スペースや喫茶室等を設け、市民に憩いの場を提供する。国内初のマンガ博物館として大きな話題と関心を集める。同時にマンガの役割や可能性を調査・考察する機関として、本学「国際マンガ研究センター」を設立。館長は解剖学者の養老孟司・東京大学名誉教授、国際マンガ研究センター長には本学から牧野圭一(マンガ学部教員)が就任した。

      京都国際マンガミュージアム前の芝生広場は市民の憩いの場に

    • ・京都国際マンガミュージアム開館記念イベントが開催される。龍池学区住民と取材関係者を対象にした内覧会から始まり、開館記念式典および記念フォーラムを金剛能楽堂で開催。フォーラムでは「現代マンガ、アニメのルーツとマンガの未来」と題したパネルディスカッションが行われた。 パネラーはアニメーション監督の高畑勲氏、元文化庁文化部長の寺脇研氏(日本漫画家協会参与)、マンガコラムニストの夏目房之介氏、本学から竹宮惠子(マンガ学部教員/マンガ家)。
  • 2007年 1月

    • ・千葉大作さん(マンガ学部1年生)が何者かに刺殺される。叡山電鉄「木野駅」付近の路上で、下校途中に被害にあった。年度末の歓送会や卒業記念パーティー等を中止し、大学全体で喪に服す。今も犯人は見つかっておらず、毎年、命日に警察とティッシュ配りをするなど情報を求める活動を継続している。
  • 3月

    • ・文部科学省2006年特色GP「考えるための『日本語リテラシー』教育」採択記念連続講演会開催。「日本語の読み書きと大学教育の改革」をテーマに5回連続で講演会を開催した。
    • ・「対峰館」が竣工。「対峰館」は2棟構造で、2006年3月に南側の棟をつくる一期工事が終了していたが、今回、北側の棟を増築していた二期工事が終わり、建物が完成した。設計はデザイン学部建築コース教員の新井清一。実習施設としては各専攻に応じた設備がそろう。4・5階には広々としたギャラリースペースもあり、作品を展示することができる。本学最大の実習棟として、芸術・デザイン・マンガ学部の授業に使われている。1階に就職課の事務室を設置。

2007年度(平成19年度)

  • 2007年 4月

    • ・情報館がリニューアルオープン。「自習機能改善」「情報発信機能の拡充」をテーマに、本年度から3年間をめどに、館内設備やレイアウトの刷新を進めており、2月にその第一期工事が完了した。今工事では、電源コンセントやデスクランプの設置、個人用キャレルデスクの導入を行った。また、3階には展覧会などにも活用できるマルチプルスペースが設けられた。
    • イギリス・エジンバラ芸術大学と一般協定ならびに学生交換協定を締結。約250年の歴史を持つ国際的な美術学校である。
    • ・舞鶴市と連携交流協定締結。本学と舞鶴市は2001年度より舞鶴自然文化園の有効活用事業をきっかけに交流が始まり、数々の交流を重ねてきたが、さらに連携交流を強化することで合意。
  • 5月

    • ・中国・深圳で開かれた国際文化産業交易会に出展。国際文化産業交易会は中国最大規模の文化産業展示会である。2007年度はアニメーションやマンガがテーマで、本学と京都国際マンガミュージアムが出展した。
    • ・「学校法人京都精華大学ハラスメントの防止・対策に関する規程」を制定。全ての学生および教職員が個人として尊重され、快適な教育・研究・職場環境の中で生活できるよう、ハラスメント防止の取組みを開始した。大学内でおこるさまざまなハラスメントに対処するためにハラスメント防止・対策委員会を設け、パンフレット・講演会等を通して、啓発・防止に努める方針を改めて打ち出した。
  • 10月

    • ・同窓会「木野会」沖縄支部設立。
    • ・創立40周年事業として、プレイベント「turn,turn,turn!」を開催。10月から11月にかけて、全4回にわたって開かれ、ONJO(大友良英ニュー・ジャズ・オーケストラ)やUAが出演した。
  • 2008年 2月

    • ・岡本清一記念講座開設。第1回は政治学者の藤原帰一・東京大学教授が「アメリカとアジアの間で─日本外交の基礎観念」と題して講演を行った。岡本清一記念講座は、初代学長・岡本清一の掲げた教育理念「新しい人類史の展開に対して責任を負い、日本と世界に尽くそうとする人間の形成」をさらに力強く継承するため、「日本と世界を考える」連続講座として開催。「日本と世界との関係」「自由」などをテーマにし、京都精華大学の社会的意義を問い直し、新しい大学像を見つけ出す機会となっている。
  • 3月

    • ・学校法人インターナショナル学園を吸収合併。学校法人インターナショナル学園が経営する京都インターアクト美術学校の2008年度末での閉校が決定。本学が同法人を吸収合併し、同校校舎を新たに教育・研究施設として活用することになった。
    • 京都国際デザイン会議「クムルス2008」開催。「クムルス2008」は、初めてヨーロッパから離れて京都で開催される国際デザイン会議で、本学が事務局校を務め、本学施設を中心に、シンポジウム、学術発表、イベント、セミナーなどが開催された。世界33カ国のクムルス加盟校などから参加者214名、国内の芸術・デザイン系大学など一般参加者305名、本学関係者合わせて約600名が参加。多彩なプログラムで、会期中の本学はデザイン一色に彩られた。
    • ・学費改定。2008年度からの芸術学部、デザイン学部およびマンガ学部の入学生に対して実施した。

2008年度(平成20年度)

  • 2008年 4月

    • ・人文学部総合人文学科の2009年4月設置の届出を文部科学省に対して行った。文化表現学科、社会メディア学科、環境社会学科の3学科に分かれていた組織を改組して、総合人文学科1学科とし、学問の枠や領域にとらわれず、地域や国境も越え、人間や社会について、自らの興味や問題意識に基づいて学ぶことのできるカリキュラムを組む。1年次に人文学の基礎を学び、2年次からは「現代文化表現」「国際コミュニケーション」「日本・アジア文化」「環境未来」「現代社会と人間」の5コースから、自分の興味や個性に合ったテーマを探求できるコースを選択する。届出受理を受けて、学長を委員長とする改組準備委員会でカリキュラム運営体制と教員体制の準備に入った。
    • ・新本館の建築費用(備品含む)17億円を対象事業とする「開学40周年記念事業に対する寄付金」の募集を開始した。
  • 9月〜10月

    • ・創立40周年記念事業が本格的に始まる。学内教職員にて構成される実行委員を中心に、全学の教職員、学生を巻き込んで「世界を変革する表現」をコンセプトに創立40周年を記念する計12の事業が始まる。まず、9月から10月にかけては、世界のデザイン・広告界をリードしている「NY ADC」と「NY TDC」というふたつの団体の展覧会を京都に招致して開催。
    • ・創立40周年記念事業として、アセンブリーアワー講演会に訪れたゲスト講師の映画・映像作品の特別上映会「THEATER ASSEMBLY(シアター・アセンブリー)」を学内で開催。また、学生・教員職員が一堂に会した運動会「大運動会」を実施。精華らしいイベントは大きな盛り上がりを見せた。
  • 11月

    • ・創立40周年記念事業として、海外で高い評価を受けているオルタナティブロックバンド「BOREDOMS(ボアダムス)」のライブを開催。会場となった体育館は熱気に包まれた。
    • ・イタリアのロンバルディア州の職人と本学デザイン学部とのコラボレーション作品の展覧会「MASTERCRAFT LOMBARDIA Exhibition(マスタークラフト・ロンバルディア・エキシビション)~ロンバルディア州 職人工芸の挑戦」を開催。
    • ・シュウ ウエムラと本学学生の共同展示会「1968+40 モードメイクアップ shu uemura(シュウ ウエムラ)/京都精華大学」を京都・建仁寺で開催。
    • ・フランスのパリ・マラケ国立建築大学、パリ建築大学、ナントデザイン大学の3校と新たに国際交流協定を締結。
  • 12月

    • ・創立40周年記念事業として、オノ・ヨーコ氏の「Passages for Light(パッセージズ・フォー・ライト) ~光の道~」を開催。オノ氏はコンセプチュアルアートの第一人者でジョン・レノンのパートナーとしてインスピレーションを与え続けた女性として知られているが、本学の40周年に合わせて来学し、パフォーマンスとレクチャーを行った。このイベントで多くの本学の学生がオノ氏と直接関わった。「フラワーロード」は天ヶ池沿いを歩くオノ氏の後に学生が花をまくパフォーマンスであり、レクチャーは学生との対話集会というかたちがとられた。オノ氏は文化と表現を学ぶ学生たちに「私たちは政治でなくクリエイティブで世界を明るく変えることができる。自分が大きな力を持っていることを信じて」と、熱く語りかけた。
    • ・創立40周年記念事業として、アーティスト・折元立身氏によるパフォーマンスと講演会「折元立身“Living Together is Art"(リビング・トゥゲザー・イズ・アート)」や、京セラ株式会社と本学の共同デザインコンペティション「京都オパールデザインコンペティション」が行われた。
    • 赤坂博理事が理事長に就任。赤坂は本学の1期生で1997年に事務局に入職。企画室長等を経て、2002年度より理事を務めた。
  • 2009年 3月

    • ・大学基準協会による大学認証評価を受審し、大学基準に適合していると認定された。認定の期間は2009年4月1日から7年間。
    • 新本館が竣工。事務局などが入る本館の老朽化が進んでいたため、本館の建替工事を進めていたが、その工事が完了した。5階建てで、1階は学生課や教務課等の事務室のある「在学生支援エリア」、2階は就職課や入試課を配置した「情報発信エリア」、5階は大学院研究室・演習室、会議室のある「研究推進・ミーティングエリア」を設置。また、法人部門各部署、学長室のある「交流・連携エリア」を4階に備え、管理棟として機能すると共に、3階は講義教室2室やCALL教室などが配置され、「教学エリア」として活用することになった。余裕のある教室配当ができると共に設備的にも学習環境の向上が期待される。新本館の設計は本学教員の鈴木隆之(デザイン学部建築学科教員)。
    • ・専任職員の昇給制度を見直し、55歳までの昇給を上限とする本俸の改定を実施。

2009年度(平成21年度)

  • 2009年 4月

    • ・総合人文学科を開設。人文学部環境社会学科・社会メディア学科・文化表現学科を改組再編して1学科とした。1年次では人文学の基礎を身につけ、2年次から「現代文化表現コース」「国際コミュニケーションコース」「日本・アジア文化コース」「環境未来コース」「現代社会と人間コース」の5つの専門領域に分かれて教育を行う。人文学部開設以来の基本方針「学際主義」「国際主義」「体験主義」を継承しつつも、21世紀型市民を育成することを目標にし、人文科学、社会科学の幅広い教養に加えて、芸術や現代文化の諸相を深く理解し、それらの知識をもとに自ら課題に取り組む力を身につけることを目的とした。
    • ・大学院デザイン研究科、マンガ研究科の設置届出。2010年4月の開設に向けて、カリキュラム運営体制と教員体制を準備した。これにより大学院は2010年4月より、人文学、芸術、デザイン、マンガの4研究科による体制となる。 また、4研究科は「表現特論」「知的創造特論」「プロジェクト企画演習」「プロジェクトワーク演習」等の「共通基盤科目」群を用意。専門性を深めていくと同時に、所属学生が横断的に融合し、協力しながら学修を進められるカリキュラムとした。
    • ・GPA(Grade Point Average)制度を導入。2009年度の1年次入学生から教学内容の改善、充実の一環としてGPA制度を導入した。GPA制度とは学生の履修科目の成績の平均をあらわすもので、個々の学生の学業成績を総合的に判断する指標として、国内外の多くの大学が採用している。またGPA制度の導入に伴い、登録した科目の履修を各学期中に中止できる制度も導入。
    • ・創立40周年式典が催行される。2008年から1年をかけて行ってきた記念事業の集大成ともいえるイベントとなった。あわせて、本館の竣工披露式も行った。式には、元理事長や元教職員、卒業生のほかに、門川大作・京都市長ら387名が出席。
    • ・同日、同窓会「木野会」主催の「ホームカミング」が天ヶ池周辺で開催され、約500人が集まった。在学生が阿波踊りを披露したり、花火師の卒業生が盛大な花火を上げたりするなど、大きな盛り上がりを見せた。
    • ・40周年記念事業として、思想家で詩人の吉本隆明氏のインタビューDVD「吉本隆明語る 思想を生きる」を作成し、無料配布。
  • 5月

    • ・フランスのマンガ家・メビウス氏が講演。本学と京都国際マンガミュージアムの呼びかけにより、フランスから世界的なマンガ界の巨匠のメビウス氏を招聘し、本学と国際マンガミュージアムでの講演会・企画展が実現した。本学での講演会は、メビウス氏の講演と、氏から大きな影響を受けたアニメーション監督・りんたろう(マンガ学部客員教授)とマンガ家・大友克洋氏によるトークの2部構成。司会は本学の竹熊健太郎(マンガ学部教員)と津堅信之(マンガ学部教員)が担当。京都国際マンガミュージアムでは、メビウス氏がイラストレーター・村田蓮爾氏と「線」について語るイベントも開催された。
  • 6月

    • ・京都大学との連携事業「宇宙とアート」立ち上げ。2008年に締結した本学と京都大学の連携協力に関する基本協定に基づき、本学の表現活動と京都大学宇宙総合学研究ユニットの宇宙研究を融合させたプロジェクトである。宇宙ユニットを紹介するパンフレットや、サイエンスカフェとの連携事業としてランチョンマットを本学デザイン学部の学生が協力し制作
  • 7月

    • ・ギャラリーフロールがリニューアルオープン。本館の建替工事に伴い、事務局として使用するために休館になっていたが、2009年度中に改修を行いリニューアルオープンした。オープニング展示は、「ギャラリーフロール・コレクション・ハイライト」。
    • ・文部科学省の大学教育・学生支援推進事業「学生支援推進プログラム」に本学の「クリエイターデビューを目指す表現者のキャリア形成支援」の取組みが採択。本学が学部構成上、クリエイティブ職希望者への支援の拡充を図り、フリーランスや作家としての活動支援についても業界研究などの行事を充実させたことが評価につながった。
  • 8月

    • ・福井県鯖江市と鯖江商工会議所と本学の三者における相互連携協定を締結。「学生の集まる町づくり」を進めている鯖江市と、本学の芸術分野での専門性を活かし新たな町づくりを目指す。
  • 9月

    • ・教学改革の指針「教学改革2010」を策定し、その施策の一環として2009年度に教育推進センターを教学執行機関「共通教育センター」と位置づけ、導入教育、日本語リテラシー教育等のこれまでの業務に加え、資格課程、外国語教育等の全学共通科目の運営を行うこととする。また、そのために教員の採用等の体制整備を行った。
    • ・7大学の共同事業によるサテライトスクール『横浜文化創造都市スクール』(通称・北仲スクール)に参加。横浜国立大学を代表校として文部科学省「平成21年度大学教育のための戦略的大学連携支援プログラム」の採択を受けたプロジェクトである。
  • 2010年 3月

    • ・表現研究機構と環境ソリューション機構の組織再編。さらなる社会連携および研究部門の強化を図るため、組織を再編し、社会連携センターとして開始するための準備を行った。関連施設である叡山閣は休館することとなった。

2010年度(平成22年度)

  • 2010年 4月

    • ・大学院デザイン研究科、マンガ研究科の開設。大学院にデザイン研究科修士課程(デザイン専攻、建築専攻)、マンガ研究科修士課程(マンガ専攻)を新たに開設し、既存の芸術研究科、人文学研究科とあわせて4研究科体制での運営を開始した。新たな研究科開設にあわせて既存研究科のカリキュラムを再編し、4研究科を横断して履修することができる共通基盤科目や専門特講科目を開設した。他領域や現実社会と積極的に関わり、新たな知見を持つことで、専門分野の研究もより深まるという考えによる。
    • ・国内唯一であるマンガ研究科に、海外からの入学者として韓国・中国・ドイツ・ラトビアなどから計9名の留学生が入学。
    • ・デザイン学部プロダクトデザイン学科の2011年度再編を決定。プロダクトコミュニケーションデザインコース、インテリアプロダクトデザインコースの2コースを、プロダクトコミュニケーションコース、ライフクリエイションコースの2コースに再編する。プロダクトコミュニケーションコースでは、自動車や家電などの工業製品はもちろん、インターフェイス、環境までをデザインする力を養っていく。一方、ライフクリエイションコースでは、インテリアや雑貨、住まいや店舗、アクセサリーなど、心や感性に訴えるデザインを通して、新しい生活スタイルのプロデュース力を身につける。
    • ・北仲スクールが横浜にて正式開校。本学教員が担当する都市文化創成基礎科目群の夏期集中科目「アーバンポップ論C」にて本学学生30名が横浜に滞在し、受講しながら他大学生と交流を図った。関連イベントとして、京都国際マンガミュージアムで行った「マンガミーツルーヴル展」の横浜巡回展をBank ART Studio NYKで開催。その他、シンポジウムやワークショップ等を実施した。
  • 5月

    • 坪内成晃(デザイン学部教員)が学長に就任。任期は2014年5月まで。坪内は、京都精華大学の前身・京都精華短期大学創立時から一貫してビジュアルデザイン教育に携わってきた。
  • 7月

    • ・上賀茂神社と上賀茂自治連合会との共同プロジェクトにより「上賀茂神社アートプロジェクト」を開催した。芸術活動における地域活性化の取組み。
  • 8月

    • ・京都国際マンガミュージアム入館者数が100万人を突破(8月23日)。2006年11月の開館から3年9カ月での達成となった。
    • ・国際マンガ研究センター『国際マンガ研究』1号を発刊。2006年度採択の文部科学省「私立大学学術研究高度化推進事業」のオープン・リサーチ・センター整備事業として行った。
    • ・「クリエイティブ・ラボ・プロジェクト」が始まる。本学の教育理念である「体験主義」「国際主義」「学際主義」を具現化するため、世界のトップアーティストやデザイナー、プロデューサーを本学へ教員として招き、実際の企画や制作活動をアーティストと共に行うプログラム。8月には、イタリアの建築家・セルジオ・カラトローニ氏、アメリカを拠点にテクノロジーを使ったコミュニケーションツールを発表するジェームズ・パウダリー氏が来日、講義とワークショップを行った。
    • ・COCON烏丸にあった「shin-bi(シンビ)」を閉鎖して、産学連携サテライトスペース「kara-S(カラス)」を開設。事業の基盤整備として、クリエイティブ領域での企画・プロデュース・マネジメント・経営・法律等を学ぶ正規科目群「デザイン・ビジネス・スクール」の充実を図り、企業や団体等との産官学連携事業に取り組み、成果発表等を行う拠点とする。
  • 9月

    • ・「クリエイティブ・ラボ・プロジェクト」で映画プロデューサー・李鳳宇氏のプログラムを開催。「合作映画」をテーマに、李氏が教鞭を執る東京大学、早稲田大学、本学の3大学合同セミナーとして行われた。
    • ・文部科学省「大学生の就業力育成支援事業」に、本学の「職業的実践力を有する表現者育成プログラム」の取組みが採択された。この取組みは学生が学部専門教育で培われた表現力を社会展開し、就業力を向上することを目的とするものである。2010年度は事業の基盤整備として、正規科目群「デザイン・ビジネス・スクール」の充実を図り、企業や団体等との産官学連携事業に取り組み、成果発表等を行う拠点として学外サテライトスペース「kara-S」の整備を行った。さらに、2011年度から、キャリア教育の新規カリキュラムや産学連携の運営を支援するために、大学の各部署をつなぐ組織として、キャリアデザインセンターを開設することを決定。学内の有機的な連携を推進させることを目的とし、表現者の就業形態ニーズに合わせたきめ細やかなキャリアガイダンスを充実させ、就職実績の向上を目指す。
  • 11月

    • ロンドン芸術大学と共同の教育研究・文化的交流に関する相互協力協定を締結。この協定に伴い、3大学の連合体であるCCWと新たに交換留学提携を結ぶ。
    • ・学内で飲酒による死亡事故が発生。11月27日、当時、芸術学部1年生の学生が学内で開催された学園祭実行委員会の打ち上げに参加中、急性アルコール中毒で亡くなった。大学の大切な構成員、仲間を失ったことで、教職員一同はこの事態を招いた責任の重さを痛感し、事故の直後に「飲酒事故防止対策委員会」を発足し、二度とこのようなことを繰り返さないよう検討を重ねた。その後、キャンパス、学舎・宿舎を含め大学関連施設での飲酒を全面的に禁止した。

2011年度(平成23年度)

  • 2011年 4月

    • ・東日本大震災を受け、災害救助法適用地域において被災した在学生の世帯を対象に、2011年度学費の半額を減免または貸与する救援制度を適用した。また、入学内定者へは「新生活準備支援金」として希望者へ一律20万円を給付。また、被災地ボランティアを志望する学生に対して、「震災関連ボランティア学内説明会」を開催した。そのほか、在学生・卒業生・教員が、似顔絵チャリティ、現地調査など、さまざまな活動を行った。
    • キャリアデザインセンター設置。表現を教育する本学の特徴を活かした新しいキャリア支援組織である。現役の編集者、クリエイティブプロデューサーの2名を教員として招き、一般的な就職活動のノウハウだけでなく、プロのクリエイターやアーティストに必要な、自分自身や作品をプロデュースする能力を育成する。また、学生のクリエイティブ力と社会をつなぐ産学連携事業をさらに強化。企業や団体から依頼のあった実際の仕事を体験し、学生が表現力を社会へ発信する機会を増やすことを目指す。
    • ・今年度の1年生より「ラーニングポートフォリオ」システムを導入する。これは、学生がインターネット上の個人ページに、作品や学習成果などを蓄積していくシステム。学生自身が学習成果を振り返ることができ、今後のキャリアを考えるきっかけをつくることを目的とする。
    • ・大学院マンガ研究科博士課程の設置を届出。国内外から注目を集める本学のマンガ教育研究活動において、世界トップレベルの教育研究体制を確立するために、修士課程の完成年度である2012年度に向け、大学院マンガ研究科博士課程の設置届出を行った。2012年4月の開設予定、修業年限は3年、入学定員は4名、収容定員は12名。
    • ・国際マンガ研究センターを大学直轄の研究執行機関へと組織変更。京都国際マンガミュージアムの下部組織であった国際マンガ研究センターを、大学の教育研究活動との連携をさらに高めるため、大学直轄の研究執行機関とした。
    • ・「表現の大学」にふさわしいアート表現に満ちたキャンパスへと環境整備を行うプロジェクトがスタート。本館では各階フロアの廊下に、作品展示のための照明、設備が整えられ、グラフィカルなサイン計画を実施した。グラフィックデザインコースの卒業生が携わり、オリジナルのフォントで感覚的に何階にいるのかがすぐ分かる表示を施した。また、悠々館では老朽化していた食堂前のテーブルセットを、大学院生を中心に、植物のようにデザインされた脚を持つテーブル、イスに作り変えた。
  • 5月

    • ・卒業生、在学生の仕事受注サイト「SEIKA CREATORS BOARD(セイカクリエイターズボード)」を開設。デザインやイラスト、Web制作、造形物制作、文章作成といったクリエイティブな領域で仕事の依頼先を探している企業や団体と、本学出身のクリエイターをつなぐ目的で立ち上げたマッチングサイトである。
  • 9月

    • ・「教学改革2013」の具体的な計画が固まる。「教学改革2013」は学生を最優先する本学の教育理念に則り、学生に対して各学部がそれぞれの教学の魅力を高めること、表現の大学としての特徴をさらに打ち出すため、新たな表現領域に高等教育機関として取り組むことを打ち出したもの。この方針に従い、2013年度に向けて、新学部の設置、既存4学部における教学内容の強化を行うことになった。
    • ・「表現の大学」としての特色を強化するために、本学5番目の学部、ポピュラーカルチャー学部の設置届出の準備をスタート。
      デザイン学部にも新たな学科として、イラスト学科を開設するための設置届出の準備を開始。マンガ学部では、マンガ学科にギャグマンガコースとキャラクターデザインコースを新設し、マンガプロデュース学科を学科からコースに改めてマンガ学科に配置することが決定した。
  • 10月

    • 全ロシア映画大学との交流協定を締結。同大学は世界で最も長い歴史を持つ映画教育のための大学である。
  • 11月

    • ・ロシア・モスクワ市で開かれた現代の日本文化を紹介するイベント「J-FEST」に本学のブースを設置し、建築・映像コースの学生が全ロシア映画大学の学生と合作した映像作品を上映。
    • ・インターネット上でマンガの投稿や公開ができるサイト「マンガク」を立ち上げた。大学が投稿サイトの運営・管理を行うという新たな試みであり、現役マンガ家のマンガ学部教員が講評を行うことで話題となった。
  • 2012年 2月

    • ・毎年、行われている卒業・修了制作展、学生作品の展覧会を、「セイカウィーク2012」とし、4会場にて開催。京都市美術館本館では、芸術学部、デザイン学部と、大学院芸術研究科、デザイン研究科卒業・修了制作展。京都市美術館別館では、「M-1展」と題して、大学院芸術研究科・デザイン研究科の1年生修了展、「京都の伝統産業実習」制作作品展。京都国際マンガミュージアムでは、マンガ学部、大学院マンガ研究科の卒業・修了制作展。サテライトスペース「kara-S」では、イタリアの家具メーカーと学生がコラボレーションした作品の展示、卒業・修了制作作品およびグッズの販売が行われた。期間中は、各会場を結ぶシャトルバスも運行。
  • 3月

    • ・2012年度より「ISO14001」認証を返上し、環境に対する独自の取組みを行っていくことを決定。本学の環境マネジメントシステム「ISO14001」認証取得は各方面から高い評価を受けてきたが、今後は、11年間の運用、環境活動の実績を踏まえ、独自の取組みに切り替えていく。

2003年度のできごと

アメリカとイギリスが「大量破壊兵器保持」を理由にイラク侵攻、フセイン体制崩壊。日本では7月、自衛隊派遣を可能にするイラク復興支援特別措置法が成立、04年1月からイラクへの派遣開始。個人情報保護法、戦後初の戦時体制整備である有事法制も成立。BSEによりアメリカ産牛肉輸入規制。鳥インフルエンザも発生し、食肉への不安が広がる。

2004年度のできごと

国債発行予算額が史上最高の36兆円に。年金制度改革関連法成立。美浜原発3号機配管損傷により作業員5人死亡。普天間基地隣接の沖縄国際大学に米海兵隊のヘリコプターが墜落。アメリカ政府調査団が「イラクに大量破壊兵器なし」の最終報告。新潟県中越地震発生、新幹線初の脱線事故。インドネシアのスマトラ沖で大地震、津波による被害甚大。

2005年度のできごと

愛知万博「愛・地球博」開催。ペイオフ全面解禁。文科省が「脱ゆとり教育」へ方針転換。JR福知山線脱線事故で107人が死亡。クールビズ開始。郵政解散総選挙で自民党が圧勝、郵政民営化法案可決。道路関係4公団が民営化。イラクの自衛隊派遣期間を再延長。合計特殊出生率が統計開始後最低に。06年1月、ライブドア事件で、社長の堀江貴文逮捕。

2006年度のできごと

障害者自立支援法施行。前年に発覚した耐震強度偽装事件で8人の逮捕者。シンドラー社エレベーター死亡事故発生、パロマ工業湯沸かし器の中毒事故発覚など製品事故相次ぐ。約3年ぶりにイラクで正式政府発足。北朝鮮がミサイル発射、地下核実験実施、日本は07年3月、PAC3を配備。小泉首相が終戦記念日に靖国神社参拝、現職首相としては21年ぶり。

2007年度のできごと

日本は65歳人口が21%を超える超高齢社会に。非正規雇用によるワーキングプアの問題が深刻化。憲法改正の手続きを定める国民投票法が成立。アメリカでサブプライムローン問題が顕在化。新潟中越沖地震が発生。参院選で自民党が大敗、民主党が第1党に。郵政民営化スタート。年金記録問題が表面化。チベット自治区で中国政府に対する抗議運動激化。

2008年度のできごと

後期高齢者医療制度スタート。四川大地震。相次ぐ食品偽造問題。秋葉原で無差別殺傷事件。iPhone3G発売でスマホの普及始まる。リーマン・ブラザーズの経営破綻で世界的金融危機発生、日本経済にも打撃、雇用問題悪化、年末、NPO等により東京都内に「年越し派遣村」開設。バラク・オバマがアフリカ系として初のアメリカ大統領に就任。

2009年度のできごと

世界同時不況による経済混迷続く。裁判員制度開始。衆議院選挙で民主党が勝利、15年ぶりに非自民党政権、鳩山由紀夫内閣成立。国連・気候変動サミット開催。「核なき世界」でオバマ大統領にノーベル平和賞。内閣府の行政刷新会議で事業仕分け。社会保険庁廃止、日本年金機構発足。日本航空が会社更生法適用申請。3月、モスクワの地下鉄で自爆テロ。

2010年度のできごと

中国の国内総生産が日本を抜き世界2位に。鳩山政権が普天間基地移設先を辺野古とする日米共同声明で反対運動が激化。参院選で民主党が大敗し「ねじれ国会」に。尖閣諸島付近で中国漁船が海上保安庁巡視船に衝突。11年3月、M9.0の東日本大震災発生、東日本に壊滅的被害、津波による電源喪失で福島第1原発炉心溶融・爆発、多量の放射性物質が拡散。

2011年度のできごと

アラブ各国で反独裁政権運動「アラブの春」が広がる。アメリカ軍がオサマ・ビンラディン殺害。福島第1原発事故を受け、ドイツ、イタリア、スイスが脱原発へ、日本でも反原発デモが広がる。東京電力管内で計画停電実施。地上デジタルテレビ放送へ移行。タイで大洪水。1ドル75円台の歴史的円高。北朝鮮の金正日総書記が死亡し金正恩が後継。

校名変更の可能性が高かった

京都精華学園からの法人分離が決まった際は、校名も変更する予定で計画が進んでいたが、学内や卒業生の強い反対で校名変更は実現されなかった。

グラスゴー美術大学

グラスゴー美術大学は、1845年に創立、規模は大きくはないが、イギリスおよびヨーロッパでも評価の高い芸術専門大学。国際交流に大変積極的で、50校以上の協定校を世界中に持つ。

カリフォルニア芸術大学

サンフランシスコにあるカリフォルニア芸術大学は、1907年、アーツアンドクラフツ運動の提唱者フレデリック・メイヤー氏によって創立された。

クーパーユニオン

クーパーユニオンは、芸術、建築、工学の3学部で構成されているアメリカでも古く著名な大学のひとつ。

嘱託教員制度導入

3年の任期経過後、任期の切れた嘱託教員が組合を結成して解雇反対の運動が起こった。

CUMULUS(クムルス)

「CUMULUS(クムルス)」は、1990年に設立された芸術・デザイン・メディア系大学が加盟する世界最大規模の芸術系非営利連合組織。芸術・デザイン教育に関するノウハウの交換や研究・情報の共有、人的交流を目的とし、加盟校は世界40カ国、124校に及んでいる。ヨーロッパ、アメリカ、アジア、オセアニアと急速にそのネットワークを広げており、日本では本学が2004年に初めて加盟した。本部は、フィンランドのヘルシンキ芸術デザイン大学にあり、年2回国際会議を開いている。

特色ある大学教育支援プログラム

「特色ある大学教育支援プログラム」は、文部科学省が大学、短期大学の教育の向上を図る取組みの中から、国公私立を問わず特色ある優れた取組みを選び、サポートする制度で、2003年に設けられた。

「環境ビジネス研究所」「環境マネジメント研究所」「環境建築研究所」の3研究所を設置

環境ソリューション研究機構は以下のような、具体的な社会的課題に取り組んだ。
①「環境ビジネス研究所」 宮津市文殊地区のまちづくりプロジェクトなどを実施。
②「環境マネジメント研究所」 ISO14001の認証取得やCSRに取り組む中小企業のための講座やコンサルティング。
③「環境建築研究所」 舞鶴市と連携し、舞鶴自然文化園や廃校になった旧小学校の有効活用の提案、竹を利用したエコ・デザイン製品の制作などに取り組んだ。その他、高校生らを対象に環境学習のワークショップ「ECO SOWER」事業も実施。

shin-biは以下の4つの機能を持っていた。
①ショップスペース アートグッズや作品を販売。作家活動を行っている本学卒業生の作品を積極的に展開。
②ギャラリースペース プロ作家から卒業生・学生優秀作品の展示を行う。
③ワークショップスペース 講演会や公開講座、体験学習を実施。④エクステンションオフィス 映像作品を制作するプロダクションとして工房機能も持つ制作室。

清風館は鉄筋コンクリート造地上3階地下1階建、延べ床面積2991㎡。

環境マネジメントシステム

2000年3月、本学は環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証を取得。 環境社会学科の設置にあわせたもので、大学がISO14001の認証を取得したのは国内で初めて。

短期大学が創立された1968年、岡本学長は「学生生活の栞」の冒頭に、新聞活字の「自由自治」を掲げ、〈この庶民の心をあらわすために、高名者の揮毫に俟たずして、敢えて上のように新聞活字をもってすることにした。〉〈いつか、みんなの協力によって、この四文字が石に刻まれて校庭に立てられる日が来るであろう。〉と書き記していた。石碑にはその言葉通り、新聞活字の「自由自治」が刻まれた。また、石碑に添えられた岡本の言葉は、この栞に掲載された文章である。

デザイン学部ならびにマンガ学部開設

マンガ、デザインの学部化には、人事や組織運営、経営上の問題点を解消するねらいもあった。当時は学部に人事権があり、マンガ学科の人事も芸術学部教員が行っていた。マンガ教育に関わる教員が独立して人事を進められるようにすること、また臨時的定員の恒常的定員化にも利用すること、ふたつの目的でマンガ学部設立を推進。これに伴い、デザイン学科も独立を推進することとなった。

学外実習ではさまざまな伝統工芸を体験

評価を受けたのは、1979年に開講した京都の伝統工芸講座と翌80年に開始した学外実習。伝統工芸講座で基礎知識を学んだあと、伝統産業や工芸の現場で2週間程度の体験実習を行い、蓄積された経験や情報を学ぶ。

杉井ギサブロー

杉井ギサブローは、2006年から本学マンガ学部アニメーション学科教員となった。

オランダ・リートフェルトアカデミー

リートフェルトアカデミーは当初デザイン学校として設立されたが、現在はファインアートの専攻分野も充実。特にグラフィックデザインの評価が高いことで有名。また、AIAS(International Association of Independent Art and Design Schools)の拠点校になっており、世界的な美術デザイン教育の充実と発展に力を入れている。

ユトレヒト芸術大学

ユトレヒト芸術大学の教育の特色は、徹底した個人指導にある。実技は個人作業スペースが確保されたアトリエで実施され、学生は個別に作品制作の指導を受ける。

大邱大学

大邱大学は1956年、社会福祉分野を専門とする教育機関として設立。その後、人文、法学、社会科学、工学、造形芸術、リハビリテーションなどの学部を設け、韓国を代表する名門総合大学となった。

バードカレッジ

バードカレッジは1860年設立。4学部50の学問分野を有し、リベラルアーツ系大学では全米ランキングで常に上位に入る高いレベルの教育を提供している。

島本浣

島本浣は『新譜ジャーナル』編集者を経て、京都大学大学院文学研究科で美学美術史学を専攻。専門は17世紀から19世紀のフランス美術・美術批評史。著書に『美術カタログ論―記録・記憶・言説』、『絵画の探偵術』(共著)、『絵画のメディア学』(編著)等。

カッセル芸術大学

カッセル芸術大学は現代芸術の街として有名なドイツのカッセル市にあるカッセル大学の付属機関。ドイツにおける教育制度改革の一環で創立されたため、多くのコースやグレードに分かれている。

京都国際マンガミュージアムは、2004年に設置構想を発表。マンガ資料の所蔵と研究施設を確保したい本学と、中心市街地に生涯学習や観光・産業振興の拠点設置を考える京都市との意向が一致して、ミュージアム設置が決まった。機能は、図書館・博物館機能、生涯学習機能、研究機能、人材育成・新産業創出機能の4つを備えることした。

養老孟司

養老孟司 解剖学者。人間の心の問題や社会現象を脳科学、解剖学など医学・生物学領域の知識をまじえながら解説。400万部を超えるベストセラーとなった『バカの壁』をはじめ、著書を数多く発表。

情報を求める活動

千葉さんの知人ら有志は、事件の概要を伝えるマンガ冊子を作り、情報提供を呼びかけてきた。新しい情報が得られるたびに内容を更新しながら、毎年1月15日に現場近くで配布している。

「考えるための『日本語リテラシー』教育」採択記念連続講演会開催

記念連続講演会は全5回で、久田恵(ノンフィクション作家)、斎藤貴男(ジャーナリスト)、山田ズーニー(コミュニケーションインストラクター)、藤田英典(国際基督教大学教授)、重松清(作家)の各氏が講演。

対峰館は鉄筋コンクリート造5階建、延べ床面積1万741㎡。二棟構造で、鉄骨のラインと鉄筋コンクリートの躯体、実習室と研究室、峰と谷など、さまざまな対比を設計コンセプトにしている。

イギリス・エジンバラ芸術大学

エジンバラ芸術大学は、1760年に美術学校として始まり、以後時代に即し教育対象が拡大された。学生の5分の1近くが留学生で、その出身国は50カ国にものぼり、学内の雰囲気は国際的。

学校法人京都精華大学ハラスメントの防止・対策に関する規程

京都精華大学ハラスメントの防止・対策に関する規程により、相談受付体制を整備し、相談者のプライバシー保護を最優先としながら、解決に取り組むことも決まった。

turn,turn,turn!

プレイベント「turn,turn,turn!」ライブにはほかにROVO+GOMA & Jungle Rhythm Section、浜田真理子+鈴木祥子が出演。

藤原帰一

藤原帰一 政治学者。東京大学大学院法学政治学研究科教授。専門は国際政治学。著書に『平和のリアリズム』『デモクラシーの帝国――アメリカ・戦争・現代世界』等多数。

クムルス2008「国際デザインフォーラム」

「クムルス2008」の主なイベント
①国際デザインフォーラム 仏教思想「空」を総合テーマとしたシンポジウム(国立京都国際会館)。講師は千宗守氏(武者小路千家家元)、平野拓夫氏(金沢美術工芸大学前学長)、原研哉氏(デザイナー)、川崎和男氏(大阪大学大学院教授)
②国際デザイン学術セッション 伝統、安全、持続の3テーマで論文発表
③国際学生デザインコンペティション 「しあわせのデザイン」をテーマに国内外から応募作品315点、入選作品8点を「COCON烏丸」で展示。その他、企業デザインセミナーや国際芸術大学交流フォーラム等

「NY ADC」と「NY TDC」

「NY ADC(ニューヨークアートディレクターズクラブ)展」を学外ギャラリー「shin-bi」で、「NY TDC(ニューヨークタイプディレクターズクラブ)展」をshin-biのあるCOCON烏丸のアトリウムで開催。関連イベントとして書体デザイナー小林章氏らのトークショーも開催された。デザイン学部を中心とする多くの学生や一般の参加者たちが、書体の持つおもしろさや可能性についての話に耳を傾けた。

THEATER ASSEMBLY(シアター・アセンブリー)

THEATER ASSEMBLY」では、大島渚氏や寺山修司氏の作品のほか、山下敦弘氏や河瀬直美氏らの監督自選作も上映され、期間限定でミニシアターとなった教室には多くの学生が足を運んだ。

ボアダムスの中心メンバー・YOSHIMIOは本学テキスタイル専門分野の卒業生で、女性ロックバンドOOIOOのリーダーでもある。

オノ・ヨーコ

オノ・ヨーコ 前衛芸術家、音楽家、平和運動活動家、フェミニズム運動家。1959年からニューヨークを拠点に活動を開始。66年ロンドンに移り、69年ジョン・レノンと結婚。美術や音楽など様々なジャンルを横断しながら、コミュニケーションを重視する表現手法で「愛と平和」のメッセージを世界に発し続けている。

折元立身は現代美術家。初日、パンを顔にくくりつけたBread-Man(パン人間)がアルパカを連れてキャンパスを歩き回るパフォーマンスを行い、食堂や事務室、実習室を廻り、行く先々で歓声が上がった。

赤坂博

赤坂博は短期大学美術科一期生。学生自治会を立ち上げ、バリケード封鎖したことも。1970年に卒業後、一般企業に勤務したが、木野会(同窓会)会長、評議員を務めていた。17年12月まで理事長を3期9年務める。

新本館は鉄骨造地上 5階建、延べ床面積6454㎡ 。

吉本隆明氏のインタビューDVD「思想を生きる」

思想家・吉本隆明氏が本学の元学長・笠原芳光(宗教思想史家)を聞き手に、人生論や若者へのメッセージを語った。その映像をDVDブックというかたちにして無料配布。吉本氏は詩人、文芸批評家、思想家として日本の戦後思想に大きな影響を与えた。著書に『共同幻想論』等多数。2012年没。

メビウス(ジャン・ジロー)はSFマンガ「アルザック」等のほか、映画「エイリアン」「トロン」等のコンセプチュアルデザインを務めたフランスのマンガ家。世界中のクリエイターから敬愛され、宮崎駿氏、谷口ジロー氏、松本大洋氏らもオマージュを捧げた。2012年没。

村田蓮爾

村田蓮爾は2013年から本学マンガ学部キャラクターデザインコース教員となった。

ランチョンマットを本学デザイン学部の学生が協力し制作

京大との連携事業では、7月に天文学会が主催する世界天文年を記念した全国七夕同時講演会にも参加、小山勝二・宇宙総合学研究ユニット前ユニット長や、本学の竹宮惠子(マンガ学部長)が講演。

相互連携協定を締結

鯖江市との交流は、河和田地区で行われている「河和田アートキャンプ」に学生が毎年参加しており、2009年度で5回目になる。また、鯖江市はメガネなど、ものづくりがさかんな町であることから、産業界から本学の芸術・デザイン分野に大きな期待が寄せられている。

北仲スクール

『横浜文化創造都市スクール』の参加大学は、横浜国立大学、横浜市立大学、東京藝術大学、神奈川大学、関東学院大学、東海大学、本学。以上の7大学が協定に調印した。

坪内成晃

坪内成晃は京都精華短期大学創立前より、開学準備事務局スタッフとして参加。広報やカリキュラム作成にも関わった。開学後はビジュアルデザイン分野の教員となり、数多くのクリエイターを輩出。グラフィックデザイナーとして、ポスター、舞台デザイン、装丁等も数多く手がける。

「上賀茂神社アートプロジェクト」は、世界遺産である上賀茂神社と本学がコラボしたアートイベント。境内、周辺を会場にして110名の学生による立体作品や絵画、映像作品の展示、ワークショップやイベントで、地域社会との交流を図った。

李鳳宇氏のプログラム

李鳳宇氏のプログラムの中では、学生考案の合作映画の企画の中から3本を選抜し、10 月下旬に開かれた釜山国際映画祭にて学生自らがプレゼンテーションする機会も設けられた。

ロンドン芸術大学

ンドン芸術大学は6大学からなるが、CCWは、そのうち、カンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツ、チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン、ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アートの3大学の連合体。

キャリアデザインセンターの考え方

キャリアデザインセンターは、従来のキャリア支援とは一線を画し、「京都精華大学の独自性・優位性を発揮できるキャリアモデルを構築し、学生の創造的でオルタナティブな進路の実現を支援する」ことを目標に掲げた。また、この目標に沿って、独自の進路・就職先の開拓や啓発、キャリアにつながる能力をさらに伸ばす教育プログラムの開発を提言した。キャリアデザインセンターは就職率だけを追いかけないことも宣言していたが、結果的に、本学の就職率は発足から4年の間に30%近くアップした。

教学内容の強化

ポピュラーカルチャー学部は、マンガ学部やマンガ研究科にて培ったポピュラーカルチャー領域の教育と研究の手法や成果を基礎として、新たに音楽とファッション領域の教育研究を推進する体制を整備、今後更に成長が期待されるコンテンツ産業界で活躍する人材を育成することを目的に構想された。イラスト学科は、イラスト領域の志願者層が年々増加していることや、志願者層の多くが幅の広い描画教育を求めている状況に対応するため、ビジュアルデザイン学科のイラストレーションコースを基礎として体制を整備することを目的に計画された。マンガ学部の再編は産業全体を支える人材育成を更に進化させる目的。

全ロシア映画大学

1919年創立の全ロシア映画大学は、映画製作プロダクションとしての機能も持っており、短編映画を中心にポーランドなどとの合作も行っている。世界各国の映画人を輩出している。

J-FEST

「J-FEST」では、デジタルクリエイションコースの学生たちによるお化け屋敷や、マンガ研究科の院生によるワークショップ、グラフィックデザインコース卒業生のぺイントユニット「uwn!(うわん)」によるパフォーマンスなどが行われ、好評を博した。マンガを描くワークショップは、絶えず長蛇の列ができるほどで、急遽、待ち時間に始めた似顔絵サービスも人気を集めた。

ISO14001

2000年、大学では日本で初めて全キャンパスを対象に、環境マネジメントシステム「ISO14001」 認証を取得。人文学部のEMS教育は、多くの賞を受賞したが、この認証返上でこうした活動も一区切りとなった。